今まで長年「在宅訪問マッサージ　博愛堂」でやってきたので、開業に際して「はり・きゅう・マッサージ　博愛堂」の屋号で始めようと考えていましたが、施術所の大家さんのご家族様から「宗教くさいのでやめてほしい」と言われ、新しい屋号も見つからずに困っていました。雨風と寒さが凌げれば何も望まないので「あばら家治療院」でもいいかな、否、大家さんに失礼だなどと考えて時間が過ぎていきました。

　施術室の片付けや内装を行なっている時に大家さんのご家族様から壁に掛かっているいるカメのはく製の処分に困っているとのこと。今の時代登録や許可証がないと売ったり寄付したりも出来ず、最悪袋に入れてゴミに出すしかないと。成程、検索してみると獰猛なアカウミガメでもなく、絶滅危惧種のアオウミガメではないか。アオウミガメは草食性でおっとり穏やか、フレンドリーな性格で出会うと一年間幸せでいられるとの言い伝えがあるそうです。亀は縁起のいい生き物であるし、逆転の発想で大切にしようと閃き、屋号を「はり・きゅう・マッサージ　うみがめ」とすることに決めました。大家さんやご家族様も喜んでくださりました。

　私の学んだ「整体奥伝の調整法」も「脈診流経絡治療」も世の中での絶対数が少ないので、『絶滅危惧種の治療法』とも言えると思います。絶滅危惧種の先輩として、アオウミガメのはく製を祀り敬っていきたいと思います。