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毎月の鍼灸の勉強会で今年から『難経』を読んでいます。『難経』は『黄帝内経(素問・霊枢)』と並ぶ鍼灸家にとって重要な古典です。テキストとして使っている『難経の研究』(本間祥白著 医道の日本社)の序文には「柳谷(素霊)先生の主張する、鍼灸術の臨床は古典に還って再出発すべきであるとによったもの・・・各自難一つづつを受け持って、原文を素読し、その原文を各自が研究した方法で発表し、他の会員がこれに対して討論する、その後に私の臨床的な解説を行なう方法をとった」と校閲者の井上恵理先生が述べられています。
私の参加している勉強会でも、午前・午後の臨床実技の間のお昼に、全く同じ方法で各自一難づつ担当して発表し討論し、先生が臨床的な解説を加える方法をとっています。古典はとてもシンプルに書かれているので訳者によって解釈も微妙に違っていたりします。二千年以上前に成立した『難経』が、いまだに臨床の根本的な考え方になっているのは凄いことだと思います。

私は頭の回転がいい方ではないので、本を読むのに時間がかかります。今日も鍼灸関連の本を読んでいたら7時間位経っていました。施術の際は少しでも分かりやすく、言葉に出して患者様に説明出来ればと思っています。
2024/05/17