今月の鍼灸(経絡治療を学ぶ会)勉強会の講義は『難経36難』でした。36難は「命門」について書かれています。腎臓には2つあり右側を命門、左側を腎臓となす(逆との説もある)。命門とは「神精」が宿るところ、「原気」の関与しているところ…。『神精』とは「神様と精力」を意味し、先天的なエネルギーをを宿して生殖に関わる、或いは 「先天的なエネルギーと後天的なエネルギー」を意味し、生成・発育・生命現象に深く関わるという考え方、そして「原気」は全身に循り生命力を与えるもの・・・そのような解釈があります。何が正しいかなどは個人の読み方であり、古典はどのようにもとれるので正解はなく、そうした研究は学者の先生方の仕事で、我々は臨床にどのように活かすかだと思います。鍼灸は先天的なエネルギーを補うことが出来、食物は後天的なエネルギーを補うことが出来ます。
ちなみに腎臓は五行では水に属し、水を主る(主水)ものですが、現代医学のように尿を作っているという考え方ではなく、尿は小腸から膀胱にしみ出るものと考えられていたようです。
臨床上我々の流派は脈診をする際に術者の左手薬指を沈めて診る(尺中沈)所は腎(臓)、右手で薬指を沈めて診る所は命門と診ますが、命門ではなく心包(六臓の一つ。心臓を包み、心臓を護り、心臓の代わりに働く)と診る診方もあるようです。そのような話から経絡においても心経と心包経の使い分けなども説明がありました。
実技では脈を診ながら押手(おしで→鍼を支えている左手の事)を上げる事の大切さ、鍼を押し込むと脈が沈むので陽虚(冷え)の人にはやってはいけない事など大切なことを学びました。
2026/9/30